
住まいの選び方で生活が変わる!住み替えの進め方
住まいの住み替えは、新たな生活をスタートさせる大きな節目。家族構成の変化や生活環境の変化により、新しい住まいを検討する人も多いでしょう。しかし、「売却」と「購入」を同時に進める必要がある住み替えは、計画的に進めないと時間やコストのロスが発生する可能性があります。この記事では、住み替えが必要になるシチュエーション、スムーズに進めるための手順や注意点、具体的な成功事例をご紹介します。
1.住み替えが必要になるシチュエーション

住み替えを決断するきっかけは人それぞれですが、以下のような理由が一般的です。住み替えを検討する際の背景やライフスタイルの変化に焦点を当て、具体的な事例を挙げながら、その理由を詳しく見ていきましょう。
ひとつめのシチュエーションは、家族の成長やライフステージの変化したときです。
・子どもの成長に伴いスペースが足りなくなる
小さい家やマンションに住んでいると、子どもの成長に合わせて部屋の広さが不足してくることがあります。子どもが複数になったり、学年が上がったりすることで、プライバシーの確保や勉強スペースを作るために、広めの住まいへの住み替えを考える家庭が増えます。
・子どもの独立や夫婦のみの生活
子どもが独立して家を出た後、以前の広い家が必要なくなる場合があります。子どもの成長とともに家族の構成が変わり、広い家よりも管理が楽でメンテナンスも少ない住まいに住み替えることを希望する家庭もあります。特に、夫婦二人の生活になった際には、部屋数が多すぎて無駄に感じることが多く、居住空間をコンパクトにしたいというニーズが高まります。
・ 高齢になり、生活のしやすさを求める
年齢を重ねると、階段の上り下りが負担になったり、バリアフリー設計の住まいを必要としたりすることがあります。特に足腰が弱ってくると、段差のないフラットな家や、公共交通機関にアクセスしやすい駅近の住宅を求める傾向があります。また、高齢期を見越して、将来的に生活しやすい環境を整えるために住み替えを考えることも多いです。
仕事や学校へのアクセスは、日々の生活に直結する重要なポイントです。勤務地や通学先の変更は、住み替えを考える大きなきっかけとなります。移動時間や利便性を見直すことで、生活全体がより快適になることも少なくありません。
・転勤や異動による引っ越し
勤務地が変わると、通勤時間や交通の利便性を見直す必要が出てきます。通勤時間が長くなるとストレスが増え、生活全体の質に影響を与えることも。たとえば、片道90分の通勤が30分に短縮されれば、趣味や家族との時間が増え、ゆとりのある生活が送れるようになります。
・子どもの進学を機に、より便利な場所に移動
子どもの進学は住み替えを考える大きなきっかけとなります。特に中学や高校、大学への進学が決まった際、学校へのアクセスが良い場所に引っ越すことを検討されるご家庭も少なくはありません。また、塾や部活動で夜遅くに帰宅する場合、最寄り駅から家までの道が明るく安全であることも重要です。
快適な暮らしを求めて、住み替えを検討するケースは多くあります。騒音や治安、自然環境など、住む場所に求める条件は家族の状況やライフスタイルによって異なります。
・住環境の質の向上を求める
住み始めた当初は気にならなかった都心の騒音や人混みも、時間が経つにつれてストレスに感じることがあります。特に静かな町並みや自然豊かなエリア、公園の近くや教育機関が充実している地域など、心身ともにリラックスできる環境を求める人は多いです。住み替えを通じて、落ち着いた暮らしや家族が過ごしやすい環境を手に入れることができます。
・ライフスタイルの変化に合わせた住み替え
自分や家族のライフスタイルに合わせた住まいに住み替えることもあります。たとえば、ペットを飼い始めたことで広い庭が必要になったり、新しい趣味を楽しむために作業スペースを確保したいと考えたりすることがあります。また、家族構成の変化に伴い、部屋数や間取りを見直す場合もあります。住み替えは、日々の暮らしをより充実させるための選択といえるでしょう。
家計や収入の変化は、住まいに対する考え方にも大きく影響します。
・経済的な余裕がなくなり、より手頃な価格の住まいを探す
ローンの返済が厳しくなったり、生活費の負担が増したりすることで、現在の住まいの維持が難しくなるケースがあります。家計の見直しや生活水準の調整を考えると、手頃な価格の住まいに住み替える選択肢が浮上します。この場合、支払い負担を軽減するために、安価なエリアや物件への住み替えが検討されます。
・収入の増加により、より良い住まいを探す
上記のケースを真逆のケースですね。収入が増えたり、生活水準が向上したりした場合、より快適で広い住まいに移ることを考える人もいます。たとえば、仕事で昇進し、家族が増える予定がある場合、より広い家や高級なマンションを検討することがあります。
2. 住み替えの方法は3つ

住み替えを考えるとき、売却と購入の順序をどうするかが重要なポイントです。選べる方法は主に以下の3つ。「売却先行」「購入先行」「同時進行」から、自分の状況に合った進め方を選びましょう。
「売却先行」は、現在の住まいを先に売却し、その資金をもとに新しい住まいを購入する方法です。
【メリット】
・資金計画が立てやすい
売却代金を新居購入の頭金に充てられるため、予算が明確になります。
・余裕を持って売却活動ができる
「早く売らなきゃ」という焦りがないので、価格交渉や買い手探しにじっくり時間をかけられます。
【デメリット】
・仮住まいが必要になる場合がある
売却後すぐに新しい住まいを見つけられないと、仮住まいを経由する必要があり、手間と費用がかさみます。
・内覧対応が負担になる
住みながら売却する場合、購入希望者の内覧を受け入れる準備が必要です。
【こんな人におすすめ】
「確実に資金計画を立てたい」「住宅ローンの残債を売却代金で返済したい」という人に向いています。ただし、仮住まいの手間と費用を考慮して計画を立てましょう。
「購入先行」は、新しい住まいを先に契約し、その後に現在の住まいを売却する方法です。
【メリット】
・理想の物件をじっくり探せる
売却スケジュールに縛られず、自分や家族の希望に合った物件を納得いくまで選べます。
・引っ越しが1回で済む
購入した住まいに直接移動できるので、仮住まいを経由する手間がありません。
【デメリット】
・金銭的な負担が大きい
新居の購入資金を用意するためにつなぎ融資を利用する場合、金利や手数料が追加でかかります。また、売却までの間、住宅ローンが二重で発生する可能性も。
・売却を急ぐリスクがある
新しい住まいを購入した後、急いで現在の住まいを売却しなければならないケースもあります。この場合、希望価格で売れない可能性があります。
【こんな人におすすめ】
「理想の物件を逃したくない」「引っ越し回数を抑えたい」という人に適しています。ただし、二重ローンなどの金銭的リスクには十分注意しましょう。
「同時進行」は、現在の住まいの売却と新しい住まいの購入を同時に進める方法です。
【メリット】
・コストを抑えられる
売却と購入がスムーズに進めば、仮住まいやつなぎ融資の費用を削減できます。
【デメリット】
・スケジュール調整が難しい
売却と購入のタイミングが合わないと、仮住まいや余分な費用が必要になる可能性があります。
・手続きが煩雑
売却と購入の調整や住宅ローンの引き継ぎなど、多くの手続きを同時進行で行う必要があります。
【こんな人におすすめ】
正直、あまりおすすめできない方法です。ただし、どうしてもこの方法を選ぶ場合は、不動産会社にサポートを依頼するのがベター。専門家の力を借りて進めることで、手間やリスクを軽減できます。
3. 住み替え成功事例

住み替えは人生の大きな転機。その選択には家族のライフステージや価値観が深く関わります。ここでは、実際の成功事例を通じて、それぞれの住み替え方法がどのように活かされたのかを紹介します。
40代の夫婦と中学生の子どもがいる家庭では、子どもの高校進学がきっかけで住み替えを決意。これまで住んでいた戸建て住宅は郊外で、通学に時間がかかることが懸念材料でした。そこで、通学の利便性を重視して、駅から徒歩5分のマンションを購入することに。
この家庭では「購入先行」を選択。理想のマンションをじっくりと探し、学校の近くで安全な通学ルートが確保できる物件を購入しました。その後、現在の住まいを計画的に売却。通学時間が短縮され、子どもは部活動や勉強に時間を割けるようになり、家族の生活スタイルが大きく改善されました。
ポイント
購入先行のため、二重ローンのリスクを軽減するために売却スケジュールを明確化。資金計画を早期に立て、購入後の売却活動にも焦らず取り組めたことが成功の鍵です。
2. ケース2:老後を見据えてバリアフリー設計のマンションへ
60代の夫婦が老後を快適に過ごすため、郊外にあった広い一軒家を売却し、コンパクトでバリアフリー設計のマンションに住み替えた事例です。一軒家では階段や庭の手入れが負担になりつつあり、夫婦2人の生活には広すぎる空間が悩みの種でした。
この家庭では「売却先行」を選びました。広い一軒家は市場でのニーズが高く、計画的に時間をかけて高値で売却。その代金を新居の購入資金に充て、ローン負担を最小限に抑えました。また、マンションにはエレベーターや防犯設備が充実しており、安心して暮らせる環境が整っています。
ポイント
売却後、仮住まいへの引っ越しを経て新居へ移動するスケジュールが慎重に組まれており、引っ越しの負担を最小限に。老後を見据えた計画的な選択が成功につながりました。
3. ケース3:二世帯住宅への住み替えで家族との絆を強化
30代の夫婦が、親との同居を決断し、現在のマンションを売却して二世帯住宅を購入した事例です。親世代との同居は経済的なメリットが大きく、育児の支援を受けられる環境が魅力的でした。ただし、二世帯住宅への住み替えには広い物件が必要なため、しっかりとした資金計画が不可欠でした。
この家庭では「同時進行」を選びました。売却活動と購入活動を同じ不動産会社に依頼し、スケジュール管理を徹底。売却活動がスムーズに進み、仮住まいを回避することができました。新居では親世代と子世代の生活空間をうまく分ける間取りを選択し、家族それぞれが快適に暮らせる環境を実現しました。
ポイント
同時進行を選ぶ際の課題であるタイミング調整を、専門家のアドバイスを活用して乗り越えた点が成功の要因です。不動産会社と密に連携を取り、売却と購入の契約時期を見事に一致させました。
4. 住み替えをする際の注意点

住み替えは新しい生活をスタートする大きな転機ですが、進めるうえで気をつけたいポイントもいくつかあります。ここでは、住み替えをスムーズに進めるための注意点を3つ紹介します。
1. 住宅ローンの残債に注意
住み替えを検討する際、まず確認すべきは現在の住宅ローンの残債です。もし、売却予定の不動産の売買代金が住宅ローンの残高を上回っている場合(これを「オーバーローン」と呼びます)、自己資金で残債を完済しなければなりません。オーバーローンの状態だと、売却代金だけでは足りないことがあるため、追加の自己資金が必要になることも。
また、オーバーローンの場合は「住み替えローン」の利用を検討する人も多いですが、これには注意が必要です。住み替えローンは、現在の住宅ローンと新しい住宅の購入資金をまとめて借り入れする仕組みです。しかし、このローンは通常より金利や保証料が高く、返済期間も長期化する可能性があるため、家計への負担が増えることを考慮しておくべきです。
2. 審査の厳しさに注意
オーバーローンの状態で融資を受ける場合、金融機関の審査が非常に厳しくなることがあります。これは、金融機関にとってリスクが大きいためです。融資審査に通らない可能性もあるため、しっかりと事前に確認し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
さらに、住み替えの場合、売却と新居の購入を同じタイミングで進める必要があるため、スケジュール的にもプレッシャーがかかります。新しい住まいを急いで探さなければならない場合もあるため、タイムリミットに余裕を持たせておくことが大切です。
3. 余裕を持ったスケジュールを組む
住み替えを進める際には、余裕を持ったスケジュールを組むことが不可欠です。新しい住まいの購入、現在の住まいの売却、引っ越しなど、タスクがたくさんあります。それぞれのタスクをリストアップし、予定日を設定しておきましょう。
特に、住宅ローンの申請や契約交渉などには予期しない遅延が発生することがあります。予算や契約書類の準備に時間がかかることもあるため、スケジュールに余裕を持って、計画的に進めましょう。
5. まとめ
ライフスタイルの変化や住環境の改善を求めて新しい住まいを選ぶことで、日々の暮らしの質が向上し、家族全員が快適に過ごせる空間を手に入れることができます。
住み替えには、「売却先行」「購入先行」「同時進行」といった方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが重要です。計画的に進めることで、理想の住まいを実現することができます。
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